相談援助の仕事をしていますが、大切にしたいと思っていることの一つに、”人との距離感”があります。
距離感一つでプラスにもマイナスにもなりうるため、距離感の図り方には正直神経を使っていたりしまして。
ただ距離感ばかりに気を取られるわけにはいかないので、最近はご利用者様やご家族のご相談を受ける時の距離感は経験と勘に委ね始めています。
そんな距離感ですが、皆さんは自分を抑えて相手に合わせようとして疲れてしまった…、そんな経験はありませんか?
・相手が話している言葉に反論も否定もしないで聞く。
・本心は周りの意見に乗り気じゃないけどひとまず同調する。
・何とか気に入られたい、嫌われまいと相手に合わせることを頑張る。
・場の雰囲気を壊さないようにとにかく空気を読むことに努める。など…。
その行動の結果、「人付き合いに疲れ果てた」という状態になってしまいます。
無理をして合わせていると、自分に疲れてしまうのです。
疲れすぎてダウンする前に自分というものを持ちつつ、それなりに相手に合わせる事がベストですよね。
対人関係は人が集うところには必ずあります。
今回は”人に合わせる事”をテーマに距離感、付き合い方についてのお話になります。
人との距離感
距離感をとることは人とのコミニュケーションにおいてとても大切なことです。
遠いと話す事に躊躇してしまうし、近すぎても逆にストレスを感じてしまいます。
人の心にはパーソナルスペースというものがあるのですが。それは自分にとっての心の領域というものです。
実はこれは非常重要なもので、いわば境界線のようなもの。
自分の領域に他人が突如距離感無視でいきなり入ってきたとしたらびっくりして、距離を取ろうと下がりますよね。
「何この人…。」、「馴れ馴れしい」、「嫌だな..。」
とその後不快感が発生するかもしれません。
相手との距離感を見極める事ができれば、円滑な対人関係が築けていけます。
距離のバランス
相手に気に入られたい、親しくなりたいと感じる場面は多々あると思います。
そのためにはある程度の信頼関係を作ることが必要です。
低い信頼関係のまま距離を縮めようとしても確実に嫌がられるだけです。
また、距離が近すぎると相手の全てを受け止めようと躍起になったり、相手に勝手に期待を持ち、依存してしまう状況に陥ったりもします。
逆に遠い距離感のままでいるといつまでも意思疎通すら取れなくなります。
いわゆるドライな関係の状態です。
自分と相手の距離感を読んで、時と場合、状況に合わせた距離のバランスを取ることが信頼関係を得ていくことにつながっていきます。
信頼関係を得るには
信頼を得るためには、まず第一に相手のことを尊重することです。
相手を尊重するというのは相手の気持ちを考えて、価値観を大事にすることです。
一方的に自分の考えや気持ちの押し付けも相手を不快にさせてしまうので注意が必要になります。
相手を気遣い思いやる気持ちは伝わります。
すると相手も自分のことを思うようになり、結果的に良い関係ができていきます。
人との付き合い方
人との距離が掴めるようになれば、無理に人に合わせて疲れることは減っていくと思われます。
なぜなら距離を掴むことで自分をしっかりと持ったまま、人付き合いができるからなのです。
必要以上に無理をして他人に合わせる必要はありません。
嫌がることはせずに相手を尊重してぶつかっていけば良い関係は築けていけるでしょう。
さいごに
距離感の取り方が上手くいかず、疲れ果ててしまったとしても、それはそれで一つの経験です。
マイナスと感じる経験でも自分の糧になっています。
それを踏まえてこれからでも距離感をうまく取っていけるようになれば良いのです。
対人関係で距離の取り方は難しいですが、できるだけ疲れないようにしていきたいですね。