相談援助の仕事をしていますが、相談事を話される方の多くはため息をつきながらお話をされていることがあります。
全員が全員というわけではありませんが、相談をするということは悩みがあるということ。
悩みは抱えているだけでストレスとなって心身をじわじわと蝕んできます。
ひどくなるとうつ病などの精神疾患になってしまう可能性だってあるんです。
ため息というのは自身の身体からのお疲れサインだと絹沢は思っています。
自分の中で発生してくるストレスがだんだん溜まってくると心に負担がかかってきます。
心は気づかないふりをするのがとても上手。
だけど心がダメージを受け続けていると、今度は身体にダメージが流れていくのです。
ダメージを回復しようと身体はため息を発生させます。
今回は身体からのメッセージでもある「ため息」についてお話です。
「そういえば最近ため息が多くなったな…。」と思い当たる人は必見の記事となっています。
ため息のことを知ることは、自分の身体の状態を知ることができるのです。
ため息をつく時
人がため息をついてしまう時というのは、心や身体の状態があまり良い状態ではありません。
なんだかちょっと疲れている…
悩みごとを抱えており、常にそのことを考えてしまう…
心配事があり不安な気持ちになっている…。
緊張することをしないといけない…
など一例ですが、心の負担はストレスとなって少なからずとも心身に負担がかかっています。
このような状態の時、無意識に呼吸は浅くなっています。
身体の中へ酸素を取り入れるという普段問題なく行われていることが不十分になるくらい、心がストレスで圧迫されているのです。
酸素を取り入れるため、身体は深い呼吸を求めて「ため息」が現れます。
ため息は身体からのサイン
十分な酸素が身体に入ってこないということは、酸欠状態になってしまいますよね。
体内の酸素が少なくなると身体全体が硬くなり、筋肉は緊張してきます。
そんな酸素不足の状態を身体は解消しようして、自律神経が働きます。
自律神経は交感神経と副交感神経があり、ストレスを感じた場合などに身体の生理反応として交感神経が優位になります。
交感神経が優位になった場合必然と心拍数や血圧が上昇していき、身体だけではなく心も勝手に緊張状態となってしまうのです。
緊張状態が続くことは心身にダメージがかかります。
ダメージを回避するため酸素を多くでも取り入れようと副交感神経が働いてきます。
ため息は深い呼吸をもたらしますので、自律神経のバランスを保つ為に必要な呼吸と言えるでしょう。
ため息は「今ダメージを受けているよ」と教えてくれる大事な身体からのサインなんです。
ため息の効果
ため息をついた後少し落ち着いた状態になりませんか。
息を「はーー…」っと深く長くはく行為で、次に酸素が充分吸うことができる準備ができます。
浅かった呼吸が解消される事で緊張がとけていき、深い呼吸をする事で身体中に酸素が行き渡ります。
疲れやストレスで緊張状態で凝り固まっていた身体がほぐれていくのが実感できればしめたものです。
バランスが崩れてきた自律神経が整ってきているのです。
ため息は意識的に行う深呼吸のようなものなので、一時的にもリラックス効果をもたらしてくれます。
身体へのメリットがある事なので、毛嫌いすることもありませんよ。
ため息が続く時
1日にため息をつく回数が増えてきているようなら、その原因を考えた方が良さそうです。
身体は何らかの影響で緊張やストレスを感知し、それをほぐそうとしてため息が出るのですから(ため息つくの多くなったな…。)そう気づいた時こそ自分が抱えている問題や原因を考え直すチャンスです。
ため息は何かしらの問題を抱えてしまい、心が大変になっている事を伝えてくれる身体からのサインですから、ため息を抑えるより原因を取り除くことが必要です。
そのためには自分一人だけではなく、他者の力を借りることも大事な時もありますよ。
ため息すら出ない時
心底身体が疲れ切っている場合にはため息はつけなくなります。
ため息をつく時というのは、ほとんど無意識に近い状態です。
ついため息をついてしまう事は、まだ身体が機能回復の為に頑張れている状態なのです。
ため息も出ないなら身体の回復作用が働かなくなってきているといった状況になっています。
早めに身体の現状を見直し改善した方が良いと思われます。
ため息が出ているうちはまだマシな状態なんだなと考えてくださいね。
さいごに
一般的にマイナスイメージがあるため息ですが、ため息の作用や効果に悪いものはありません。
「ため息つくと幸せが逃げる〜」なんて思っている人も一定数いますけれども、実はとっても身体に良いことなんです。
自分の心と身体のダメージを教えてくれる大切なサインですから、ありがたいですよね。
ただ注意点が一つ、大勢の人がいる空間や親しい人と一緒の時などは相手に不快感や心配、要らぬ誤解を生んでしまうなど悪い印象を与えてしまうことがありますので気をつけましょう。